仕事の効率は徐々に良くなっているのだろう

本日厚生労働省住居喪失不安定就労者いわゆる「ネットカフェ難民」等と呼称される労働者に関しての資料を発表しています。

厚生労働省:日雇い派遣労働者の実態に関する調査及び住居喪失不安定就労者の実態に関する調査の概要

ワーキングプアやホームレス、ネットカフェ難民といった用語を最近多く見るように感じます。
これらの原因の一つには今迄もあったが、定義する用語ができてきたのが原因の様に感じます。

しかし、そもそも定義する用語が作成されたのはその用語を定義するに十分な程に分類可能な人間が増加した事によるのかもしれません。


厚生労働省の資料からはいろいろな事項が読み取れると思います。まずネットカフェ難民と呼称される人の人数が全国で約5400人。および20代と50代に山が見られるという記述があります。

5400人が多いのか少ないのかがちょっと不明です。個人的には驚くほどに多いという印象ではないです。これはわたしがあまり通常の雇用者の数字をちゃんと知らない上での印象です。1万越えないと多いという印象にならないのですが、常識的にはどの程度になると社会問題として多い人数になるのか後で調査したいと思います。

50代に山があるのはリストラ等の影響でしょうか。20代に山があるのは就業に失敗したのかもしれません。もしかしたら新卒採用に漏れた人達であるかもしれません。


さてこの資料はまだ一端しか示していないようです。徐々にこのような人が増加するのでしょうか?それとも昔からいたホームレスがネットカフェの便利化にしたがってネットカフェに流入しただけなのでしょうか?

個人的には職を得られない人が増加する傾向にあるのではないかと感じています。わたしが教育関連や就職支援関連に多少関わっているのでその人数の増加による感覚的な印象です。

成人に達してから新たに必死の思いで新しい事を学習し職を得ようとする人が増加していると感じます。つまり職を得られない人が増加しているのでしょう。


もし、職を得られる率が低下したと仮定するならばその原因は何でしょう。


仕事の効率は徐々に良くなっているからというのが一つの仮定です。

確かに徐々に仕事の効率は良くなっています。わたしの本業はSI業なのでコンピュータが導入できる分野ではそれは実感します。システムは失敗している例が非常に目立ますが、確かに成功しているシステムも多数あり、システムが導入される事で雑用が極端に減少しているのは事実です。


またもう一つの仮定としては海外への仕事の発注の増加です。国内で安い労働力を雇うと品質が大概良くありません。品質がかなりばらけます。品質チェックを入れると費用的には結局は増加してしまいます。

海外に発注した方が少数の能力の高い人材を比較的安価に雇用でき、雇用人数が少数のため品質のばらけ方が少なく、チェックが楽なので最終的な費用が安くつくのです。

海外発注が安定してできるのもやはりシステムの支援によるのかもしれません。バックで海外発注を支えるシステムが結構ちゃんとあるのです。


これからも益々システムが充実していくのは確実です。その中で能力の低い人は職を得られずらくなったり、職を失しなったりするのでしょう。

しかしそれは昔から続いている事です。ただし底の上りかたの速度が速まっているのかもしれません。

さて職に付くための職能の底上げによる職が得られないという問題に解決方法はあるのでしょうか。今日の所はまだ考えつきません。すこし考えてみます。